2013.06.28 カテゴリー : [001]展示場日記 [104]メンテナンス 

Q.木って腐りませんか?

お客様が展示場に来られて、多くの方が質問される項目の一つです。

「木って腐りませんか?」 

答えは、条件が揃えばですが「腐ります。」

乱暴な回答と、次の言葉に衝撃を受けたことがあります。

「だから良いんです。」BESSの大先輩に大昔に言われたんです。

当時、ビッグフットでしたが。その時は思いました。「良い訳ないでしょ~!」

後で判るのですが、腐るから良いのではなく、自然に戻る自然材だから環境に良く、腐ることに対して対策をしさえすれば良いのです。ってことでした。

自然の摂理や環境のことを深く考えたり、住居としての心地よさを知ったりすると、納得なんですよね。自然は合理的。人も木も自然。朽ちては自然に帰ります。そのプロセスで腐ります。自然が自然に帰る。大地に。大気に。それこそ、自然なことです。

自然に帰るまでの時間を出来るだけ長く、そして快適にするために、メンテナンスという可愛がり方をします。

 

木が腐るには、条件が必要です。長期にわたる水分、空気、腐朽菌。この3つが揃わなければ、木は腐りません。後者二つは、人の手で絶つのが難しく、水分への対策をするのが一番ということになります。

対策メンテナンスは、濡れたらよく乾燥させること。それと防腐すること。外部は保護塗料を塗ってメンテナンスします。

実際にBESSの木の家に決められた方へは、BESS北九州展示場で毎年行うメンテナンス講習でご説明をしています。

講習の模様はこちらでもご覧いただけます。

http://kitakyushu.bess.jp/blog/diary/20130517_87107.html

 また、FM FUKUOKAさんにも取り上げられました。

その時の模様がこちら。

http://fmfukuoka.co.jp/slw/2013/06/post-124.html

http://fmfukuoka.co.jp/slw/2013/06/post-125.html

 

これもよく聞かれるのですが、メンテナンスのタイミング。

目安として、最初は塗装が落ちて白けてきた感じがあるとき。

躯体は早ければ2年、遅ければ5年。屋根のかかっていないデッキや雨のかかりやすい部分は、環境によっては1年目くらいで色落ちのサインが出ます。この時に初回メンテナンスをしてあげるのが綺麗で長持ちの秘訣です。

 

木の家を選んだとき。メンテナンスを、やっかいなものと捉えるか楽しみと捉えるか。それにより、家との関係もまったく違うものになります。

生きている無垢材の家は、メンテナンスが必要ではありますが、無機物とは違い、単に長持ちなのではなく、味わいや風格も生み出して行きます。メンテナンスの価値が実感され、愛着が増し、ごく自然に大切にしたくなる家に。

メンテナンスにより頑丈さや耐久性が維持されるだけでなく、歳月というアーティストがつくる美しさを、10年、20年、30年とかけて楽しむことの出来るBESSの家。

BESS北九州展示場には18歳のログハウスを筆頭に、メンテナンス時期の建物もありますので、ご来場時にご興味のある方は、ぜひ、その辺も聞いてくださいませ。

 

写真は、最近、数枚貼り替えた、ハンドヒューンログハウスのデッキ材の写真です。

18年前当時、デッキ材に防腐処理がされた材を使用していなかったので、この棟のデッキのみ、ちょっとメンテナンスが多いです。

デッキの板材の貼り替えまで行ったのは、逆にこの棟のみ。

後の展示モデルは、適度な塗装メンテナンスを行い、デッキも傷んだものはありません。

無垢材のデッキは消耗品だと思ってください。

頑張ってメンテしても、いつか傷みがでるもの。

でも、愛情メンテがあれば、結構長持ちしますよ。

木は平面の部分より、小口部分や割れの部分は水分をよく吸いますので、そこを気を付けて見てあげてください。

  

【BESSの木の家は、天然の無垢材多用住宅です】

 ◆知っていただきたい事実として

・クラックや節が避けられない。

・収縮・膨張する・定期メンテナンスが必要。

 ◆でも、それを補って余りある無垢材の効用

・フィトンチッドによる森林浴効果が期待できる。

・木の色・木目の与えてくれる1/fゆらぎ。

・際立つ湿度調整能力。抜群の断熱性。

・丈夫で長持ち。

・地球温暖化防止に貢献。





◆ハンドヒューンログハウスのデッキ。今までに18年で7回塗装しました。重ね塗りしてますので色は濃く、遠目に分かりづらいですが、傷んでる板が一、二枚あります。


◆ズームアップ。右の板がもうスカスカな感じです。


◆貼り替えて一度下塗りしました。


◆デッキ塗装完了しました。ログテーブルとイスも塗らないと白っぽく目立ちますね。


◆デッキの全体塗装をして、新しい板もこんな風に馴染みます。メンテナンスを知り、先々何をするか分かれば、不安はなくなります。

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